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http://www.asyura2.com/10/senkyo98/msg/677.html 投稿者 888(スリーエイト) 日時 2010 年 11 月 04 日 09:09:45: jwMgwr3A1J/pE 田中良紹の「国会探検」 様ブログ 11月3日記事=北方領土とアメリカ http://www.the-journal.jp/contents/kokkai/2010/11/post_237.html#more (以下に全文転載) ロシアのメドベージェフ大統領が北方領土を訪問した問題で、アメリカ国務省のク ローリー次官補は「日本の主権は北方領土に及ぶ」と述べて、日本を支持する姿勢を 見せたが、そもそも北方領土問題の端緒を作り、問題を難しくしたのはアメリカであ る。 1943年10月、日米が開戦して2年後にモスクワで開かれた米、英、ソ三国の 外相会談で、アメリカは日本と不可侵条約を結んでいたソ連に対し、日露戦争後の ポーツマス条約で日本が獲得した南樺太と千島列島をソ連に与える見返りに日本と戦 争するよう促した。翌月のテヘラン会談ではルーズベルト大統領がスターリンに同様 の提案を行う。 それは戦後の国際秩序を話し合った45年2月のヤルタ会談でも繰り返され、ソ連 はドイツ降伏後の8月8日に遂に不可侵条約を破って対日参戦するのである。同盟国 のドイツが敗れ、ソ連にも不可侵条約を破られて孤立無援となった日本は8月14日 にポツダム宣言受諾を決めて無条件降伏し、ソ連軍は8月25日に南樺太を占領、そ の後9月5日までに択捉、国後、歯舞、色丹の各島を占領した。 この時米ソ間では、スターリンが北海道東北部の占領も要求したが、トルーマンが ヤルタ協定にないとの理由で拒否し、反対にトルーマンが千島列島の1島に米軍基地 の設置を求めたのをスターリンが拒否している。 1946年1月にGHQの指令によって日本の行政権が停止されると、2月にソ連 は南樺太と千島を自国領に組み入れた。その後、米ソ間に冷戦が起きて世界は東西両 陣営に分割される。西側陣営の一員として単独講和の道を選んだ日本は、1952年 にサンフランシスコ講和条約によって独立するが、条約には南樺太と千島列島の放棄 が明記され、千島の中に国後、択捉が含まれると政府は国会で説明した。つまりこの 時点で日本政府は国後、択捉を放棄していたのである。 問題はここからだ。既に米ソが対立していたため、サンフランシスコ条約にソ連は 署名しない。しかしサンフランシスコ条約は南樺太と千島の領有権をソ連に認めた。 独立後の日本はサンフランシスコ条約を締結していない国々と個別に平和条約を結ぶ 必要があり、55年にはソ連と平和条約交渉を始めた。 松本俊一、重光葵らが全権となって行われた交渉で、ソ連側は歯舞、色丹の二島返 還では歩み寄るが、国後、択捉を加えた四島返還には同意しない。松本、重光らは二 島返還で交渉をまとめようと考えるが、アメリカがそれを許さなかった。日本をソ連 の「防波堤」に使おうとするアメリカは、ダレス国務長官が「四島返還を主張しなけ れば、沖縄も返還しない」と重光外相に迫ったのである。結局、日本は領土問題を棚 上げする形で鳩山一郎総理が日ソ共同宣言を締結した。北方領土をソ連に与えたの も、返還交渉を難しくしたのもアメリカなのである。 歴史は繰り返すと言うが、最初に日本をロシアの「防波堤」に使おうと考えたのは アメリカのセオドア・ルーズベルト大統領である。日本海海戦でロシア帝国のバル チック艦隊を日本海軍が破ったとの知らせを聞いてルーズベルトは興奮した。ペリー 艦隊が訪れた時、大船を一隻も持っていなかった日本が強国の海軍を破ったからであ る。 しかし戦争がこのまま続けば新興日本が大国ロシアに敗れる事は必至である。そこ でルーズベルトは日本が負ける前に戦争を終わらせ、アメリカにとっても脅威である ロシアの「防波堤」に使う事を考えた。嫌がるロシアを説得してポーツマスで日露の 交渉を行わせる。従って負けると思っていないロシアは日本が最も欲しがる賠償金の 支払に応じず、南樺太の領有権や南満州鉄道の権利などを日本に与えただけだった。 このため日本国内では交渉に当たった小村寿太郎が「弱腰外交」と非難され、焼き 打ち事件まで起きた。いつの時代も外交音痴の国民が身の程知らずの事をやるもので ある。しかし日本を「防波堤」に利用しようと考えたルーズベルトは、次第に日本に 脅威を感ずるようになる。太平洋を渡って日本が攻めてくるという妄想に駆り立てら れ、ハワイを要塞化し、日本を仮想敵とする「オレンジ作戦計画」を作って攻撃演習 を行う。カリフォルニアでは日本移民の排斥運動が起きた。今から百年ほど前の出来 事である。 「日本の主権は北方領土に及ぶ」と言ったクローリー国務次官補は「アメリカは日 ロ双方が平和条約を締結するよう交渉を促している」とも言っているが、「北方四島 は日本固有の領土」と日本側が主張し、四島返還が大前提になったのは、冷戦時代の アメリカの外交戦略によるものである。そして日ロが妥協できない事を知っているか らアメリカは「交渉を促す」と言うのである。 日本の反対を押し切って国後島を訪問したロシアのメドべージェフ大統領は、北方 領土問題解決に積極的な人物である。2009年2月にサハリンで日本の麻生太郎総 理と会談した際、「北方領土問題を次世代に委ねる事は考えていない」とし、「新た な、独創的で、型にはまらないアプローチ」で解決する考えを示した。 またメドベージェフ大統領はアメリカの世界一極支配を強く批判する政治家でもあ る。今回の国後島訪問を日本に対する強硬姿勢と捉え、日ロ関係は冷却化し、北方領 土問題の解決が遠のいたと論評するメディアが多いが、私はこれが新たな展開につな がる「独創的なアプローチかも知れない」と見ているのである。 (転載終了) コメント 01. 2010年11月04日 09:19:16: a6LKVwgjYI こういうニュースが流れていますが。 北方領土は安保条約対象外=米 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101103-00000021-jij-int 時事通信 11月3日(水)6時13分配信 【ワシントン時事】クローリー米国務次官補(広報担当)は2日の記者会見 で、北方領土問題をめぐる日本の主張を支持する 立場を繰り返す一方、日米安全保 障条約の適用対象とはならないとの見解を示 した。 同次官補は、「米政府は日本を支持し、北方領土に対する日本の主権を認め ている」と指摘。 その上で、「(北方領土が)現在は日本の施政下にないことから、条約は適用 されない」と説明した。 02. 2010年11月04日 09:44:08: HJQ2J6HRcs 問題を難しくしたのはアメリカではない、自民党のアホが決断もせず何十年も 先送りして放置したからだ。その自民党が民主党に外交政策の理念がないとか、ちゃ んちゃら可笑しいとはこの事だ。同じ事は普天間の問題にも言える。こちらは13年も 何もしなかった。自民党は何もできない。最も糾弾すべきは韓国による竹島の実効支 配を何もせず、指をくわえて見ていた事だ。何と時の安倍首相は「韓国側が銃撃して くる」とビビって何もしなかった。国賊とは自民党の事だ。 03. 2010年11月04日 10:08:27: FbQn4B9yw6 ロシアは対話の窓口を閉ざしていない。むしろ、第二次大戦の戦果というのな ら、 豊富な外貨準備を使って、買い戻せばどうだろう。 歴史的に見て、ロシアは自国領を外国に売ったことがある。 北方領土が日米安保に含まれないのだとすれば、買い戻すしかない。 軍事力では取り戻せない。ロシアとの平和条約も、そのときに結べばよい。 ロシアは日本に北方4島を売り、アラスカを買い戻せばどうだろう。外貨準備 の減少は円安要因にもなるので、経済的にもプラスだろう。
by earsp
| 2010-11-04 20:58
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